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【2020年度】福井県立高校入試の英検加点はどうなる?【生徒・親必見】

Hello! 元英語教師のユキです。

今年、うちの息子は高校受験です。英検加算ありで、準2級合格できたので5点獲得です。英検受験前、どんだけ付き合わされたことか。まあ、大変でした。

うちの子は、今年高校受験なんだけど、英検加点はあるのかな?
加点される級と加点される点数を知りたいな。

こんな方に今回は、2020年度の福井県の英検加点について書いていきます。

そもそも福井県立高校入試の英検加点って何?

英検加点のはじまり

・2018年度(平成30年度)の県立高校入試から導入

2018年度(平成30年度)の福井県立高校入試に初めて導入されました。福井県は平成27年度から英検加点の実施に向けて話し合ってきました。

英検加点の目的

・英語への生徒の意識をより高いレベルに高めること

生徒の英語に対する意識を「話す」も含めた高いレベルに引き上げたいという目的です。

これには中学校の英語の授業のことが絡んでいて、中学校では「聞く、話す、読む、書く」の4技能を重視した授業を行っていますが、高校入試では「話す」を評価できるテストにはなっていませんでした。そこで、「話す」を評価できる外部試験として「英検」を採用し、英検の取得級によって加点するというシステムにしたわけです。

「英検」は3級以上の2次試験でスピーキングの面接があります。英検3級以上に合格した生徒は、その級に見合った「話す」力があると証明されます。

級ごとに加点はどのくらい?(2018年度、2019年度)

2018年度(平成30年度)2019年度(平成31年度)
加点3級・・・5点
準2級・・10点
2級・・・15点
3級以上で一律5点
加点後の上限100点100点

学校、学科によってどの級から加点対象にするかは違っています。2019年度はこうなっています。

2020年福井県立高校入試の英検加点はある?

〔2020年度の英検加点〕
・2020年度入試から廃止
・スピーキングテストの導入も見送り

〔廃止の理由
・生徒の力にばらつきが見られ、点数への影響も大きくないこと
・スピーキングテストは採点に時間と費用がかかりすぎること

英検加点システムは始まってまだ2年目なのですが廃止、加点なしです。この2年間の受験生は完全に振り回されたとしか言いようがありません。

福井県教育委員会は2019年11月21日に、県立高校入試の英語で実施してきた英検の加点制度について、2021年度入試から廃止することを発表。また、2021年度が目標だったスピーキングテストの導入も同時に見送りました。

高校入試での加点はなくなりしたが、調査書へはこれまで同様で記入することができます。受験者の総合評価の1つとしてはアピールすることができます。英検加点が導入される以前に戻った感じです。

福井県立高校入試の英検加点の世間の評判は?

  • 福井県議会の斉藤新緑議員
    「塾通いや受験料で格差が生じる」と指摘
  • 教育評論家の尾木ママ
    「完全な不平等。中学校の英語教育が歪んでしまう」と批判
  • 宇賀なつみキャスター
    「公立ですからね。不公平です。漢検や数検もあるのに」
  • 長島一茂(スポーツプロデューサー)
    「将棋の藤井君や、野球・サッカーなど、ほかの特殊能力が育まれなくなる」
  • コメンテーターで作家の吉永みち子
    「英検2級の内容は公立の中学校では学ばないので、不平等。この制度で誰に恩恵があるかというと、受験生でないことは確実。これが全国に波及するのが怖い」
    「3級までを認めるというならまだいいけどね」

上のコメントを見ると、英検の加点は否定的な意見が多いですね。英検は3級が中学卒業程度、準2級が高校生程度、2級が高校卒業程度の能力なので、英検加点で高校生の内容を自分で先取りしていないといけないことになるので、受験生にとっては正直、負担が大きいです。

しかーし、英検の加点制度によって、福井県の中学校の英検3級取得者は62・8%で、なんと全国1位を獲得!! 福井県のすごいところは1位を取ってくるところ! まあ、その陰で、先生方がすごく追い詰められている現状を知っているだけに、あまり喜べませんが、、、。

英検加点は廃止だし英検受験はもうしない?

英検加点ないなら、もう英検受けなくていいんじゃない?

・英検受験はした方がいい
・英検とGTECの中学3年生への補助を利用しよう

個人的意見ですが、そもそも英検は、自分の英語力を高めるためのもの。時期をしっかり決めて、それに向かって学習することは意味があります。加点がなくても、自分の力を付けるためにチャレンジしていくのが望ましい姿かと。そのことについては、「福井で英検合格を目指す 小学生から大人までメリットと勉強法」の記事で詳しく書いていますので、読んでみてください。

それから、福井県は今後も継続して中学3年生を対象に英検やGTECの受験料を補助していくようなので、ぜひ利用しましょう。大学入試では外部試験を利用する大学が増えているので、そこを見据えて、より高い級を目指していくのが最終的には有利に働きます。

福井県は、中3を対象に英検やGTECの受験料を年1回補助する制度は「補助によってチャレンジする生徒が増え、評価が出ることで弱点が分かり次の学びにつながる」として、今まで通り補助を継続するとしている。

                                   福井新聞サイト引用

今後の福井県立高校入試での英語はどうなる?

スピーキングを重視した入試の導入はいづれ来る!

そもそも福井県も何のために英検加点を導入したかというと、「話す力」を含めた英語力の向上のためです。「スピーキングテスト」の導入は今回見送られましたが、福井県としても、全国的にも、「話す」力の向上とテストとして導入することを目指しているということが分かりますね。見送りという表現を見ても、体制が整えば導入したいということなのです。東京都が2022年度入試から導入するので、福井県はその状況を参考にするようです。

東京都では現在の中1が対象となる22年度入試から導入される予定で、「導入状況を分析した上で検討し、慎重に進めたい」としています。

                                   福井新聞サイト引用

福井県が助成している英検とGTECの違いは?

英検GTEC
運営 公益財団法人日本英語検定協会 株式会社ベネッセコーポレーション
受験時期 一次試験は6・10・1月、
二次試験は概ねその1ヶ月後
随時
会場学校、塾、公開会場 公開会場試験、自宅オンライン受験
対象幼児~大人小学5年以上~大人
5級・4級・3級・
準2級・2級・準1級・1級
小学生は1から5のグレード、
中学生以上は点数でのスコア
(対象によって受験するテストが異なる)
面接3級以上すべての級
試験内容聞く・話す・書く・読むの4技能 聞く、話す、書く、読むの4技能
費用 2,000~8,400円
(級と会場により異なる)
2,160~12,960円
(技能パターン別により異なる)

英検もGTECも4技能の英語力を測るテストです。今のところは、英検の知名度の方が高く、大学入試の受験にも英検を使う受験生が多いようです。ちなみに、福井県はGTECの導入を考えていました。見送りましたが、、、。この機会にGTECってどんなテストの実際の中身も知っているといいと思います。

まとめ

2020年度の福井県立入試の英検加点について書いていきましたが、

・2020年度(令和2年度)の受験生から英検加点は廃止

実際に英検加点は、2018年度、2019年度の2年間のみの実施でした。この福井県の英検加点は賛否両論ですが、福井県の目指すところは分かってもらえたかと思います。要は、「話す」を含めた英語力の向上なんですね。

「話す」力の向上は全国的な流れでもあり、日本の英語教育の反省点であり改善点なんですね。ということで、英検加点に振り回されずに、「話す」力を付けるという方向性で英検やGTECに努力しましょう。

個人的には、英検が取り組みやすいです。そのあたりは、 「福井で英検合格を目指す 小学生から大人までメリットと勉強」の記事で詳しく書いていますので、参考にしてください。

私の塾でも、小中学生対象に1学年先行く英検対策教室を開講していますので、気になる方はお気軽にお問い合わせ下さい。

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